限界を定める:子供に責任を持つことを教える

Mary Robinson

The CFIDS Chronicle, May/June 1999掲載



 私は、CFIDSを持つ二人の子供の母親です。息子は、4年生(9歳)のときにこの病気に罹り、middle schoolの間(1113歳)も病気を患っていました。今、息子は、回復の時期を迎え、私達は、このまま良くなっていくだろうという楽観的な見通しを持っています。娘は、4歳のときに発病し、3年生(8歳)になった今でも毎日この病気と格闘しています。ですが、私達夫婦にとって幸運なのは、もう一人の娘が健康であることです。

 子供達の世話をしたり、Bell医師と緊密に連絡をとりあうことで、家族がこの病気に罹った時、どのように生活し、どのように困難に対処して行くかについて、私達は多くのことを学びました。対処の方法というのは、たぶん、CFIDSに悩む家族の数と同じだけあるでしょう。ですが、もし私達の経験から、子供の世話をするための何らかのアイデアを提供できたなら、私達はそれを皆さんと共有できたことを幸せに思います。

 息子が最初にCFIDSの兆候を示したとき、私達はどうしたらいいか分かりませんでした。多くの医学的問題、学校の問題が同時に頭に浮かび、さらにどうやって子供の活動を管理して行くかという問題もありました。息子は、スポーツやアウトドアなど、以前はとても活動的だったからです。元気なときには許されることを、私達は制限するべきなのでしょうか?遊びすぎた後で症状が悪化するのを避けるために、行動を制限させるべきなのでしょうか?私達はどうしたらいいか分からず、Bell医師に相談しました。Bell医師は、息子をできる限り普通に生活させるようにと、私達を元気づけてくれました。症状が悪化した時には、治療をし、その時期を乗り切るのに必要な支援と看護をしましょう、ですが、もっと動くことができると彼が感じている時には、そうするように勇気付けてあげてください、と言ってくれたのです。

 私達の経験では、行動を制限するように強制しようとすると、子供達は怒り出してしまうだけでした。そのため、代わりに、私達は、自分達で活動を管理できるように子供達に手を貸してあげることにしました。そして、子供達は、疲れたときに休憩を取ること、疲労感がひどいときには友達が誘いにきても断ること、後で体調が悪くなってもそれだけの価値があると思うものには参加することを学んでゆきました。子供達が自分で決断するのが難しい場合には、私達はいつも助けてあげています。子供達は、自分の身体の声に耳を傾けることを学ばなければなりません。それには、色々経験して行くことが一番ためになるのです。子供達は、遊びすぎてしまうときもあるでしょうし、そのしっぺ返しとして、体調が逆戻りしてしまうこともあるでしょう。

 私は、このような方法について息子と娘と話し合いをしました。すると、二人とも、決まりごとを作ってほしくないと言ったのです。以前には、制限を与えたこともありましたが、そうすると彼らの症状は、前よりももっと悪くなってしまいました。一度娘が私に、「体調がいいと、CFIDSが治って元気になったみたい」と言ったことがあります。その間は、娘は普通の子供でいられるのです。そして、それがほんの数時間であっても、彼女にはそういう時間が必要なのです。これには息子も同じ意見でした。症状がひどくなった時、病気に自分の時間を全部持っていかれてしまうのはすごく辛いことです。めったに無い体調が良く普通の子供でいられる時期、息子は、行動を抑え過ぎたり、その時期を無駄にしたりはしていませんでした。

 誤解をしてほしくないのですが、私達は、横から子供達にうるさく言ったりはしません。決断についての心配はしますが、それ以上のことはしません。この一年ほど、息子は、普通に学校に通い、スポーツも楽しんでいます。私達は、彼がどんどん活動的になり、このまま回復の道を進んで行けるようにといつも祈っています。これまでは、それは上手くいってきました。娘に関しては、彼女が体調が悪くなるのを怖がっていると感じるとき、私達は、遊びに行くことの楽しさを思い出させてあげるようにしています。遊び過ぎないように、予定したことを守れるような方法をアドバイスしてあげます。彼女が、どうしたらいいのか考え込んでいるときには、一緒に座って、話を聞いてあげます。昨日の夜もそうでした。朝のうちはひどく体調が悪かったのですが、昼頃には良くなってきて、兄弟で野球をやりたくて仕方が無くなってきました。ですが、後で体調が悪くなるのが心配でした。やっちゃだめよ、と言うこともできたのですが、そうすれば、単に彼女を怒らせるだけだったでしょう。だから、私達は、いっしょに家にいて何か面白い遊びができないかと話し合いました。でも、外へ行って遊ぶことよりもっと面白そうなことは思いつきませんでした。


それは子供が決めること

「いいわ。じゃあ、外へ行って遊んできなさい。でも少しだけよ。ちゃんと後のことも考えるのよ。遊んだ後で体調が悪くなるのと、遊ばないで一晩中いらいらしているのとどっちがいいか、自分で考えるのよ。」と私は言いました。彼女はよく考えて、外で野球をすることに決めました。でも、ボールを打つだけで、その後でベースを走るのは他の子にやってもらうことにしました。そのおかげで、大好きな野球をやった後でも体調が悪くなることはありませんでした。私達は、可能な限り彼女が決断をするのを手伝い、最後にそれは自分で決めたことであるということを教え、それがどんなことであっても、彼女が決めたことならそれを応援してあげるようにしているのです。

 結果としてどうなるか知りながら、後ろに下がって、子供達が走り回ったり、遊んだりしているのを見ていることは、親として最も難しいことの一つです。ですが、このような態度は、この病気に罹った人たちが陥りがちな弱気な考え方を打ち消すことにつながります。そして、もっと希望の多い、体調が悪化することが少ない生活を送ることができるようになるでしょう。息子の場合、そうしたことで、制限を課した場合に比べて、闘病生活は短くなり、体調の悪化がより抑えられていたのではないかと考えています。息子は、病気が重かった数年の間も、普通に遊んでいた思い出を持っています。それは、彼が唯一記憶に残しておきたいと思っていることです。私達は、彼がそういう思い出を持っていることを幸せに思います。そして、娘が大きくなって、まだ小さかった頃を思い返したとき、他の子供達と同じ様に遊んだ時の素晴らしい思い出を持っていることができるように、と私達は祈っています。


学校へ行くように勇気付け

もう一つの難しい問題は、学校のことです。多少のカリキュラムの変更はあったとしても、毎日学校へ行くことができる子供達も何人かいますが、症状が重く家から外へ出られないその他の子供達には、家庭教師や自宅学習が必要になります。Bell医師は、子供や青年の社会性の発達が阻害されるのを最小限に抑えるため、可能な限り学校へ行くことを勧めています。私達は、症状が悪化してしまうので、学校に長い時間いられなくても、少しでも学校へ行くように子供達を励ましています。中級クラスで40分の科学の授業を受ける、または30分休憩で先生が本を読んでくれる初等クラスに入る、いずれにせよ、子供達は、友達と一緒にいることができるのです。


学校との関わりの中で、私達が彼に任せた選択についてどう思っているのか、今では9年生(14)になる息子に聞いたことがあります。彼は、自分で学校に行くと決めた時のことを覚えていました。そして、「何ヶ月も家から出られなかったこともあったけど、今思い出に残っているのは、なんとか学校へ行って、友達と一緒に過ごしたことだよ」と言いました。毎日、できる時に少しだけでも学校と関わりを持って行くことで、強い疎外感など、社会から切り離されてしまったという感覚を持ってしまわないようにできたのです。息子は、何年間もすごく限られたことしかできませんでしたが、ほとんど普通のことをしても問題が無くなるようになると、ものすごいスピードで回復して行きました。14歳の頃、息子は、自分の年より小さい10歳ぐらいの子供達と遊んでいました、ですが、この4ヶ月の間にそれまでの友達関係から飛び出して、4年分を飛び越して自分の年と同じぐらいの子供達と遊ぶようになりました。笑ったり、スポーツをしたり、友達と遊びに行ったり、めざましく成長して行く息子を眺めているのは、私と夫にとって嬉しいかぎりでした。彼はCFIDSに罹った時に見失ってしまった場所を見つけ、CFIDSに占領された子供時代を終わらせたのです。


子供を信じる

ここで、子供達のことを振り返ってみると、彼らがこの病気と闘い、困難に直面したとき、私達は二人を応援できたことを幸せに思います。二人は、限られたエネルギーの使い方を管理することを課せられ、それにより、人生のうちで重要な時期を管理し、切り抜けてこられたのです。そうすることで、病気にかかっている間でも少しだけ普通の生活をすることもできました。娘も、息子と同じように回復する日が早く訪れ、そして続いて行くように、私達は祈っています。子供に付いてのたくさんの難しい選択で悩んでいるのはあなた一人ではないということに気付くことで、他にも同じような決断を迫られ、苦しんでいる方々の気持ちが少し楽になれば幸いです。子供を信じ、最善を尽くしていって下さい。


出典
The Action for ME/CFS Pregnancy Network
www.pregnet.org
Action for ME/CFS
PO Box 1302, Wells, BA 51YE

Moms in Touch
PO Box 124
Chestertand, OH 44026


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翻訳:Co-Cure-Japan, Jp-Care


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