慢性疲労症候群と線維筋痛症の原因と有効な治療法:第8回
                      −視床下部の役割−

Jacob Teitelbaum

Mail Magazine ME/CFS Information, No.99, 2006.1.29

サイト:http://www.co-cure.org/drt8.htm
原 題:CFS/Fibromyalgia Their Causes and How To Treat Them     
Effectively! "Update #8 - The Role of the Hypothalamus"
著 者:J.Teitelbaum, MD



Q.これらのさまざまなストレスは、視床下部の働きを抑制することがあるということですが、その結果、どのようなことが起こるのでしょうか?


A.視床下部は、脳の中で、オーケストラの指揮者のような役割を担っていて、主要な四つの分野をコントロールしています。


1.体温調節

視床下部の働きが抑制されると、体温が低くなる傾向にあります。ほとんどの人の体温は、華氏98.6度(訳注:37.0℃ぐらい)であるのに対し、CFS/FMSの患者は、それより2〜1度低いことがしばしばあります。これは、発熱の場合と同じように、深刻な影響を及ぼします。身体の代謝の機能は、体温にとても影響を受けやすく、また、体温が低いことは、それ自体、疲労感を引き起こす原因となることがあります。体温調節は、以下に示す3つの機能と共に、視床下部に組み込まれています。それは、体温調節は生命と健康に大変重要であり、体温を調節するには、これら3つの機能が重要だからです。


2.ホルモンの機能

下垂体は、身体の主要なホルモン分泌腺をコントロールしています。そして、その下垂体をコントロールしているのは、視床下部なのです!下垂体に障害がある患者には、その治療のため、通常、最大8種類のホルモン剤を投与されます。これら8種類のホルモンは、したがって、CFS/FMS患者にとっても、治療によって視床下部の機能が回復するまでの間、必要となる場合が多いのです。残念ながら、ホルモン測定のための血液検査結果の解釈は、そのほとんどが、下垂体の障害を前提としています。そのため、視床下部の機能が抑制されている患者の場合、血液検査の結果が正常の範囲内であっても、あてにならないことがあります。それにもかかわらず、多くの医者は、血液検査ではホルモン分泌機能は正常であると、患者に誤った説明をしています。しかし、臨床上、ホルモン治療によって劇的に改善されることも多いのです。


3.自律神経機能

自律神経は、血流、脈拍、血圧や、それらに関連する機能をコントロールしています。自律神経機能に障害がある場合、手足が冷たい、低血圧である、立ちくらみする(または、低血圧と立ちくらみがある)、頻脈であるなどの症状がみつかるでしょう。さらに、神経調節性低血圧(NMH)もまたCFS患者によく見られます。NMHの診断のための傾斜テーブル検査は、費用(約1000〜2000ドル)が高い、保険の対象とならない場合が多い、検査により体調が悪化する患者が多いなどの理由から、特定の患者にのみ行っています。それよりも、患者の症状に基づいて治療を行うほうがいいと私は考えており、それにより実際に効果が見られています。


4.睡眠

CFS/FMSの患者で、(睡眠薬なしで)途中目覚めることなく一晩8時間熟睡できる人はめったにいません。私は、ほとんどの講演で聴衆の皆さんにそのことを質問します。通常、睡眠治療を受けずに8時間熟睡できると答えるのは、300〜700人中3人以下です。講演後、その方々と話してみると、彼らはCFS/FMSではなく別の疾患であることが多いのです。睡眠障害は、さまざまな形で現れます。多くの人は、激しい疲労感があるにもかかわらず、就寝時間になっても頭が非常に目覚めている状態にあるため、なかなか寝付けません。眠りについたあとも、ほとんどのCFS/FMS患者は、夜中、とくに午前2時から4時ごろ、目が覚めてしまうことがよくあります。さらに、痛みや頻尿のせいで、睡眠が中断されることがあります。大体のところ、多くの人は、治療を受けないと、一晩に4〜5時間しか熟睡できません。このような睡眠障害は、免疫系の抑制や広範囲の慢性痛を引き起こします。



翻訳:Co-Cure-Japan, Sasa



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